歩道橋の魔術師 (エクス・リブリス)

歩道橋の魔術師 (エクス・リブリス)

1979年、台北。物売りが立つ歩道橋には、子供たちに不思議なマジックを披露する「魔術師」がいた――。今はなき「中華商場」と人々のささやかなエピソードを紡ぐ、ノスタルジックな連作短篇集。
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【書籍紹介】
台湾人作家・呉明益さんの「歩道橋の魔術師(天橋上的魔術師)」が日本で翻訳出版されました。

1992年に解体された中華商場を舞台とした物語。
棟にかかる歩道橋のマジシャンを覚えている人もいれば、忘れた人いる。
現在と過去の間にかけられた歩道橋のように、中華商場の思い出が語られる。

★(記事)台湾の作家、呉明益さん『歩道橋の魔術師』

★内容紹介
1979年、台北。物売りが立つ歩道橋には、子供たちに不思議なマジックを披露する「魔術師」がいた――。今はなき「中華商場」と人々のささやかなエピソードを紡ぐ、ノスタルジックな連作短篇集。

★出版社からのコメント
 1979年、台北。西門町と台北駅の間、幹線道路にそって壁のように立ち並ぶ「中華商場」。物売りが立つ商場の歩道橋には、子供たちに不思議なマジックを披露する「魔術師」がいた――。現代台湾文学を牽引し、国外での評価も高まりつつある、今もっとも旬な若手による連作短篇集。
 現在の「ぼく」「わたし」がふとしたきっかけで旧友と出会い、「中華商場」で育った幼年期を思い出し、語り合ううち、「魔術師」をめぐる記憶が次第に甦る。歩道橋で靴を売っていた少年、親と喧嘩して商場から3か月姿を消した少年、石獅子に呪われ、火事となった家で唯一生き残った少女と鍵屋の息子の初恋……。人生と現実のはざまで、商場の子供たちは逃げ場所やよりどころを魔術師に求める。彼はその謎めいた「魔術」で、子供たちに不思議な出来事を体験させることになる。
 日本の読者には「昭和」を思い出させるような台湾らしい生活感と懐かしさが全篇に漂う。語り手の静かな回想が呼び込む、リアルな日常と地続きで起こる幻想的な出来事。精緻な描写力と構成によって、子供時代のささやかなエピソードがノスタルジックな寓話に変わる瞬間を描く、9つのストーリー。

★著者について
1971年、台湾・桃園生まれ。小説家、エッセイスト。国立東華大学中国文学部准教授。2003年、2007年、2011年、2012年に『中国時報』年間「十大好書」選出、2004年雑誌『文訊』新世紀セレクション選出、2007年香港『亜洲週刊』年間十大小説選出、2008年、2012年台北国際ブックフェア賞(小説部門)など、受賞多数。最新長編小説『複眼人』(2011年)は英語版が刊行され、高い評価を得た。